top of page

​Japan Initiative

A JAPAN INITIATIVE FOR PEACE IN UKRAINE AND LASTING WORLD PEACE

Our recommendation is that Japan take the initiative to propose a cease-fire

negotiation to put an end to the war in Ukraine.

ウクライナと世界に永続的平和をもたらすジャパン・イニシアチブ

ウクライナ戦争を終結させるために私たちは日本が停戦交渉を提案するよう求めます。

目標
最も望ましい交渉の妥結点として私たちの市民運動が切に願っているのは ロシアが軍事行動を停止し、軍を 2 月 24 日以前の位置にまで後退させるという条件で、 NATO のコマンドを北大西洋理事会から国連安全保障理事会に移管する ということです。

説明

(1)この戦争は、軍事行動を止めるようロシアを説得できれば、その時点で終わります。 戦争か平和かは、ロシアの判断が決定的な意味を持ちます。したがって、この国が交渉の 一方の当事者として受け容れられなければなりません。 (2)しかし、交渉の他方の当事者は、明らかな理由により、ウクライナではありません。 ウクライナはロシアの侵略に抵抗しているにすぎません。毀損された法的正義を回復する 権限と責任は国際連合に、とくに「事務局」に帰せられるべきです。国連憲章の 99 条は事 務総長にこうした任務を授けていますし、100 条は国際的利益にかかわる事務総長の責任が 加盟国によって尊重され是認されるように事務局が確実に職務を遂行することを求めてい ます。この交渉においてロシアに対峙すべきもう一方の当事者は国際連合です。 (3)国際連合が示すべき提案は、ロシアが戦争行為を停止し、軍を 2 月 24 日以前の位置 にまで後退させるということです。それが国際法の正義を回復する条件だからであり、ま たウクライナ国民の現在の苦闘が報われるための最小限の条件を満たしているからです。 (4)ロシアの停戦と撤退を勝ち取るための国連側の交換条件としては、NATO のコマン ドを北大西洋理事会から国連安全保障理事会に移管する、という私たちの提案以外にあろ うとは思われません。この移管によって、ロシア(と中国)は、世界最大の軍事同盟の意 思決定にかかわることになり、その結果、安全保障環境の劇的な改善がもたらされること になります。ロシアが今回の侵攻を正当化している主要な論拠(NATO の東方拡大とそれが ロシアに与える脅威)もこれによって取り払われることになります。 (5)クリミアの併合など、ロシアとウクライナのあいだにある、以前からの係争事案は 停戦交渉が妥結したあとに設定される講和会議のなかで既存の合意に沿って解決が図られ るべきです。

注解

(1)NATO の加盟国は、この機構に加盟した最初の時点で、国家主権の一部を北大西洋理 事会に委譲しています。私たちの提案はその委譲先をブリュッセル(NAC)からニューヨ ーク(UNSC)に変えることを意味するにすぎません。しかし、これは極めて建設的な成果 をもたらしうる変化です。すなわち旧西側諸国と旧東側諸国の緊張を緩和することが期待 されるのであって、それこそが、ロシア軍の撤退以後の新しい平和の枠組みを構築するた めに要求されるプロセスにほかなりません。 (2)私たちの提案が示唆しているのは、勢力均衡政策から国連憲章に定められている統 一的な集団安全保障体制への移行です。実際、私たち SA9 キャンペーンは NATO だけでは なく、現存するすべての軍事同盟が憲章 42,43 条に定められている国連警察へと統合され ることを望んでいます。 (3)各国にとって国家安全保障の大部分を国連警察に委託することは、自前の巨大な国 防軍を維持することにくらべると、はるかに安上がりですみます。この認識が軍縮を可能 にするのであり、結局、集団安全保障と軍縮は表裏一体の関係にあります。そのことも私 たちの提案を支えている論拠です。 (4)国連事務総長が着手しなければならない事前作業のなかで、すべての NATO 加盟国 とりわけ合衆国の同意を取りつけることが最も大きな困難を伴うだろうことを私たちは承 知しています。それでも、SA9 キャンペーンは、合衆国が「世界の警察官」としての役割 を国連に返上することの利点をついには認識するものと信じています。 (5)私たちの提案が実現すれば、安全保障理事会は、国連創設以後はじめて、決議を執 行する自前の強制力を持つことになります。これに NATO 以外の軍事同盟が追随するなら 安全保障理事会の権限と執行力はさらに大きくなります。こうした権限の強化が、今、死 活的に重要です。なぜなら、おそらくそれによってのみ、五つの常任理事国は本来の役割 と責任に回帰し、真の国際益を代表すべく協働し、全会一致で意思決定を行うよう動機づ けられるからです。 (6)現在、戦後の世界秩序のあり方をめぐって、国連の機構改革とりわけ拒否権の見直 しが取りざたされています。しかし、人類はいまだ国際連合と国連憲章のすべての可能性 を汲み尽くしてはいません。改革や見直しを語る前に、憲章に明記され、国際連合がまだ 試していない可能性―すなわち真の集団安全保障体制―にチャンスを与えるべきです。そ れがロシアの利益であるばかりでなく、すべての国の利益でもあります。

毎日、死者数が着実に増えていくのを何もせずに見守るということをこれ以上続けるわ けにはいきません。それは同じ空の下に住む市民として耐えがたいことです。これ以上待 つべきいかなる理由もありません。私たちの市民運動は、国際社会ならびに日本国民およ び日本国政府が上の提案を真剣に考慮し、早期に行動に移すよう求めます。

SA9キャンペーン 代表幹事 阿部一智

  • 幹事  上原稔男

  • 幹事  田中亭邑

顧問 クラウス・シルヒトマン

IMG_6526.HEIC
bottom of page